『ムシヌユン』 都留泰作(つる だいさく)(ビッグコミックス) 全6巻
久々にすごい漫画を読んだ。この漫画をひとことで言ってしまえば、「右手じゃなくてイチモツに寄生された寄生獣※しかも変態方向に突き抜ける」か…。ひとことで言ってしまえないくらい、イチモツの昆虫化とか、宇宙人だったり、セッ○スだったり、変態だったりごちゃまぜになってる。ひとこで表現しようなんてことがおこがましい。
あらすじ
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主人公の上原秋人は昆虫博士になりたいと思うも、昆虫に詳しいだけではだめだと大学院の入試に5年連続で不合格となってしまう。その上、家賃も払えず、故郷の沖縄県与那瀬島(作中の架空の島)に帰ることになった。
故郷に帰るも、母親には新しい恋人ができており、微妙な時期だから二度と近づくなと言われてしまう。居場所がない主人公は島内をさまようしかなかった。希少なアリを発見し、アリの巣の調査に夢中になっていると、初恋の相手である新城かなこに声をかけられる。
新城かなこは上原の昆虫博士になりたいという夢をすばらしいと褒める。
一緒にアリの巣の調査を手伝い、スコップで大きな石を掘り出す作業をしている最中に上原は幸せを感じる。
そんな幸せも束の間、新城かなこの旦那が現れた。しかも旦那は学生時代にモテモテだった同級生。そうだよね、こんな美人が未だに独身のわけないよね。
絶望感を感じた上原は自殺を決意する。山中で自殺しようとすると、その山中で先程出会った新城かなこと旦那の青姦場面に遭遇し、逃げるようにその場をあとにすると、新種の虫に遭遇する。その虫に触ると気を失ってしまい、気がつくと、
イチモツがエイリアンのように変わっていた。
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上原はこのあとどうなるのか?
イチモツが変わったのはなぜなのか? 話の続きが気になって仕方がなかった。
6巻と巻数も多くない上に、話も最後までしっかりまとまっていてよかった。主人公のイチモツが変わった理由とか、新種の虫は何が目的だったのかもすべて明らかになるし、納得できるレベルの理由付けがされていた印象だったけど、正直、主人公と主人公の初恋の人、新城かなこの関係がどうなるのかのほうが気になって、色々と説明されてた飛ばし読みしてしまった。この作者の書く女性が肉感的で艶かしくて、いいよね。主人公は、絶望した瞬間に「よし、あの女をお○そう」とか考えるクズでコミュ障で人の目を見て話せないくせに妙にプライドだけ高いという設定がリアルだった。オ○ニーしたくても、イチモツが変わってるからできないとかいう場面は哲学的なものを感じてしまった。
虫の描写も気持ちわるいっちゃあ気持ちわるいんだけど、そこまでグロくはなかったのは不思議。いや、巨大化した虫と交尾して巨大化した虫を倒すとか十分グロいか。こんな設定をよく6巻でまとめあげたものだと関心してしまう。この作者の他の本も読んでみたいと思う。